今回は、当サイトへお寄せいただいた扇子に関する体験談をご紹介します。
今回は、京都旅行で買った扇子に関する体験談です。
京都で購入した夏扇子
神奈川県横浜市在住の28歳女、会社員です。
私が大切にしている扇子は4年前の夏に京都で購入した夏用の扇子です。
4年前と言えば、東日本大震災後初めて訪れる夏で、勤務先でも節電対策でエアコンの設定温度が28度以上に設定されておりました。
当時、新人社員だった私は研修中で、毎日学校のような教室に40人近くが集められ、全員で講義を受けておりました。
人口密度が多く蒸し暑い教室の上に、1人1台与えられたパソコンからの熱風も伴い、真夏時の教室の温度は非常に暑く、汗をダラダラかきながら研修を受けておりました。
更に夕方17時を過ぎると自動的にエアコンが切れるような設定になっており、たまに実習が長引いた際などは非常に暑くて辛かったのを覚えています。
京都旅行で老舗の扇子屋さんに入ると・・・
そんな折、たまたま同僚達と京都へ旅行へ行くことになり、お土産屋さんを覗きながら、皆でせめてもの暑さ対策として扇子を購入しようという話になりました。
至る処に様々な扇子が並んでいましたが、せっかくなので少し奮発して良い扇子を買おう、と老舗の扇子屋さんを訪れ、何にしようかとあれこれ手にとって迷っていました。
最終的に私が選んだのは木と和紙で出来た、5,000円ほどの扇子でした。当時の感覚からすると扇子に5,000円もかけるのは、かなり思い切った選択だったのですが、それが気にならないくらい、見つけた瞬間に一目惚れしてしまったのです。
私が選んだ扇子は・・・
骨は白っぽい木で組まれており手触りは滑らかで、とてもよく手に馴染みました。また扇面はピンクの和紙が貼られており美しい桜の絵が描かれておりました。
ピンク色は扇の下部から上部にかけて徐々に淡い色になっており、所どころ金箔をあしらったかのように、キラキラを輝いており、散りゆく桜の花びらを美しく表現しておりました。
デザインもさることながら、私がその扇子を最も気に入ったのは、扇ぐとほんのりとお香の香りが漂ってくる所でした。
お店の香りを吸い込んだのか、和紙にそう言った施しがされていたのか定かではありませんでしたが、京都独特の上品な香りが漂い、私の心まで涼やかにさせてくれるような心地になりました。
今でも夏には使っています
それ以来、毎年夏はこの扇子を利用しています。会社ではもちろん、プライベートで遊びに行く時も持参しています。
使うたび、京都の情景を思い浮かべます。また、この扇子を使って扇いでいると近くに座っている先輩や上司から「良い匂いがするね」と言って頂くことが多く、そこまで暑くないのにも関わらず、敢えて使ってしまうこともあります。
本当に購入して良かったと思います。ちなみに、4年前に一緒に京都へ行った同僚の一人は、結局お金を惜しんで1,000円のプラスチック製の扇子を購入していましたが、その年の夏が終わる前に壊れてしまいました。
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今回の体験談は以上になります。
当店「山武扇舗」のネット通販でも、体験談に出てきたような夏扇子を多数扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。