今回は、当サイトへお寄せいただいた舞扇子に関する体験談をご紹介します。
坂東流でお稽古されている男性のお話です。
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坂東流のお稽古は・・・
私は30代男性で埼玉県桶川市在住です。
男性には珍しいと言われますが、日本舞踊に魅了され稽古を始めて2年となります。
私が師事している先生は板東流で、この道数十年の大ベテランです。
稽古は週に1度の1時間半。先生がまずは踊ってくれて、私が続いて踊り、振り付けを覚えていくのが最初のパターンとなっています。
そこから私が振り付けを覚えたら、先生に動きを細かくチェックしてもらう段階に入ります。
先生のチェックは厳しく、いつも途中で止められてしまいます。
そのまま稽古を重ね、年に数回の発表会で発表するのが最高の醍醐味です。
舞扇子などの小道具は・・・
ちなみに、稽古で使う小道具は全て浅草で購入しています。
扇子は特に大切で「かなめ返し」という技の時などは手にフィットしているかどうかが成否に大きく影響します。
練習では、練習着物に合わせた色、本番では、華やかな色の扇子を使うようにしています。
発表会で踊った「黒田節」と「大利根無情」
昨年の発表会では「黒田節」、今年は「大利根無情」を踊りました。
2つで決定的に違うのが、大利根無情はお芝居で、黒田節は舞であることです。
舞踊の入門曲ではあるもののメリハリをつける部分等は非常に難しいことでした。
黒田節を踊る際には金色の扇子を使いました。
それにしても初舞台は緊張しました。振り付けを忘れたらどうしよう、そんな事ばかり頭をよぎります。
実際に練習でも先生からのノーヒント、ノーミスでGOサインを出してもらえた演目を終えたことはほとんどありません。
大緊張でガチガチになっている私を皆さんが励ましてくれました。
本番よりも緊張するのは・・・
でも実は、本番より練習の方が緊張することもあります。それはズバリ客層の違いです。
練習やリハーサルでは各先生方と習っている人くらいしか見ることが出来ません。
一方で、本番が始まってしまえば回りは舞踊経験が無い人がほとんどです。
多少のミスは上手く修正出来れば、誰にも気が付かれることではありません。
いざ本番へ
そして迎えたいざ本番。
前日深夜まで練習した成果を発揮するべくステージへ。
まぶしい照明があたり、いつもとは違う緊張感に沿われたことを覚えています。
しかし本番が始まれば、無関係。堂々と胸を張ることで緊張に打ち勝つことができました。
ジャンプしてターンするシーンなど難しい振り付けも全てクリアすることが出来ました。
ちなみに練習では、まず先生が手本を見せてくれるのですが、先生は御年70歳を超えています。
それにも関わらず全身のキレはさすが。先生のように踊れるように、基礎をしっかり積み上げていきたいと思っています。
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今回の体験談は以上になります。ありがとうございました♪
当店「山武扇舗」では、舞扇子を製造・販売しております。ネット通販でも扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。
また、ネット通販には掲載していない舞扇子も数多く扱っており、日本舞踊に精通した店主が各流派、踊りの演目に合わせた扇の御相談にも応じさせていただいております。