今回は、当サイトへお寄せいただいた舞扇子に関する体験談をご紹介します。
子どもの頃から日舞を始め、今も続けておられる名古屋の女性(74才)のエピソードです。
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日本舞踊の経歴と流派
日本舞踊に関しては小学校2年生の頃、近くのお祭りの仮設舞台で、これも近くの日舞の師匠とそのお弟子さんが本衣装をつけて踊る姿を目の当たりにし、自分でもやってみたいと親にせがんだものでしたが、他のお稽古事もしていたので許してはもらえませんでした。
そのず~っと後、自分が社会人となり、お給料の中で中でやりくりする事でお稽古を始めました。
当時、西川流でしたが、その後いろいろあって、猿若流(ここで名取に)、花柳流、そしてまた西川流にもどり(もう一度名取に)現在継続しています。
舞扇子について
ほとんど通常は自分個人で舞扇子を購入することは、あまりありませんが、年の初めにお家元のほうから 新年の舞扇をご紹介いただき、それを購入しています。
柄えらびについても、殆ど決められた柄を案内していただきますので、(色も3色くらいの中から選びます)自分の個人的な好みの扇子を選ぶまでには至っておりません。
日本舞踊のお稽古について
現在はお家元付きの師匠に指導していただいています。
そのため、お稽古日はリーズナブルで、基本的には週1回、月4回と言うことになっていますが、他の月によって、忙しい時(名古屋をどり前など)には、一ヶ月お休みだったり、月に2回程度の時もあります。
お稽古場は、あるマンションの一室を お稽古用に広く舞台を用意し、そこでお稽古しています。
お稽古内容については、普段のお稽古は人それぞれで、小唄、端唄、長唄、清元などなど色々です。
ちなみに私は、清元・常磐津の曲奏が好きなので、現在は清元のお稽古をつけていただいています。
お稽古の時のお扇子については特に制約はありません。
個人の好き好きで、少し前の新年の扇の方、普通のお稽古扇子の方、お家元(西川)のお扇子などバラバラです。
私は通常は、西川のお稽古扇子を使っています。
これまでに演じた日本舞踊の演目
お稽古に通っていた年数も結構長いので、思い出深い演目も多々あります。
夕立、お光狂乱、水仙丹前、お吉慕情、松の羽衣、二人椀久、梅川などなどありますが、想いで深い演目は、お吉慕情(新内)です。
師匠に一から振り付けをお願いし、衣装もあまり通常では着ないようなものを選んでいただきました。
特に羽織は、そのずっと前に、女優の山田いすずさんが舞台で着られたものでした。
とても感慨深かったです。
ただ、その折にはお扇子は使用せず、三味線でした。
お扇子を使用したもので、大変だったのは水仙丹前の2枚扇でした。
金と緑の裏腹で、左右、殆ど同じ動きの2枚扇の踊りは慣れるまでに相当時間がかかりましたが、とても良い思い出となっています。
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今回の体験談は以上になります。
当店「山武扇舗」では、舞扇子を製造・販売しております。ネット通販でも扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。
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また、ネット通販には掲載していない舞扇子も数多く扱っており、日本舞踊に精通した店主が各流派、踊りの演目に合わせた扇の御相談にも応じさせていただいております。
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