今回は、当サイトへお寄せいただいた舞扇子に関する体験談をご紹介します。
今回は、日本舞踊を5年間習っていた方の体験談です。
日本舞踊を習い始めたきっかけは・・・
静岡県浜松市に住む40歳の女性です。独身時代に5年程日本舞踊を習っていました。
社会人になり数年。生活のリズムができたこともあって、何か習い事を始めようと考えました。
元々、着物が好きだったこともあり、和のお稽古事に的を絞って探していたところ、ちょうど友人が日本舞踊を始めるというので一緒に通うことにしました。
もちろん、日本舞踊を習うのは初めてのことでした。
その流派は人数も多くなく、師匠の自宅の一角で行われている家庭的な雰囲気の教室でした。
お稽古は週に1~2回、約1時間ずつ。師匠とマンツーマンで行います。
ざっくばらんな人柄の師匠で、寒い冬のお稽古は服の上から着物を着てもいいわよと、堅苦しさのないところが合っていたように思います。
稽古や舞台での舞扇子
印象に残っている演目は「梅にも春」。初心者の私にちょうどいい、と師匠が選んでくださいました。
普段のお稽古では頂きもののシンプルな舞扇子を使っていましたが、舞台の時にはその楽曲に合った舞扇子を先生からお借りしました。
市内の踊り用品専門店へ行ったりもしたのですが、いい扇子をその都度買うとなると、それなりに出費もかさみますから、ありがたかったですね。
「梅にも春」の時は、金地に梅柄の舞扇子で踊ることになりました。
日本舞踊のお稽古は・・・
さて、習い始めてはみたものの、これまでスポーツやダンスの経験が全くなかった私。
飲み込みが悪く、週1~2回のお稽古ではなかなか上達しませんでした。
芸事はみなそうだと思いますが、日本舞踊もテキストやDVDはなく、すべてを口伝で覚えるので、とにかく師匠の動きを真似ることに必死でした。
そこで、家でも練習しようと音源を探したら、なんとカセットテープのみ!
使わなくなったカセットデッキを借りてきて、繰り返し練習したのを覚えています。
その後も、藤娘など古典音楽を中心にお稽古を重ねました。
それから、仕事が忙しかったり、体調を崩したりで通えない時期がありながらも、結婚して妊娠するまで約5年間続けました。
何歳からでも始められる美しい所作が身につく習い事
残念ながら、踊りはあまり上達しませんでしたが、いまだにゆかたは手早く着られますし、着物での身のこなしには少し自信が持てるようになりました。
日本舞踊を習っていると、伝統芸能ならではの美しい所作が身にきます。
私などはまだまだでしたが、名取クラスともなると、指先ひとつ、目線ひとつから、それはもう色香が漂うようほど美しいのです。
自分の祖母ほどの年齢の師匠が、すっと紅をひくしぐさをしただけで、女の私ですらうっとり見惚れてしまうのですから。
それでいて、男踊りになると堂々とした風情に豹変するのですから驚きです。
普段のお稽古は先生と二人きりでしたが、舞台の時に他の方の踊りを見るのは面白くもあり、何より勉強になりました。
日本舞踊は何かとお金がかかりますし、流派や師匠の考え方で負担の度合いは大きく違うと聞きます。
幸い、私の師匠は「なるべくお金をかけずに楽しくやりましょう」という考えの方でしたので続けることができました。
長く続けていくには、自分に合った師匠を見つけることも大事だと思います。
今はまだ子育て中心の生活で、習い事に時間もお金もかけられませんが、子供が独立したら是非とも再開したいと考えています。
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今回の体験談は以上になります。
当店「山武扇舗」では、舞扇子を製造・販売しております。ネット通販でも扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。
また、ネット通販には掲載していない舞扇子も数多く扱っており、日本舞踊に精通した店主が各流派、踊りの演目に合わせた扇の御相談にも応じさせていただいております。