先日、久方ぶりに踊りの会に行って参りました。
上方舞の代表的な流派・山村流の師範であられる山村若隼紀先生が主催される「上方舞 お浚い会」でございます。
(「お浚い」で「おさらい」と読むのを初めて知りましたワタクシ笑)
若隼紀先生は若手の師範でありますが、キャリアがあり活発に活動されています。
今回お邪魔しましたお浚い会は若隼紀先生とその生徒さんによる会となっております。
会場は当店山武扇舗より徒歩5分、新京極六角のお寺・誓願寺の誓願寺会館。
この日は台風一過の秋晴れで、少し涼しい風が心地よく気持ちの良いお天気の中会場へ向かいました。
誓願寺会館の立派で広いお座敷に金の屏風が立てられて舞台となっておりました。
上方舞は地唄舞や座敷舞とも言いまして、このようにお座敷で舞うのが基本となっています。
お座敷で舞う事が前提となっているので動きも比較的少なく落ち着いた優雅な舞です。
ですので、舞台はあくまでシンプルで体ひとつと舞扇子等の小道具で曲を表現するので非常に難しい踊りなのかな、とも思います。
最初に若隼紀先生のお師匠さんであられる、山村流宗家四世・山村若佐紀先生よりありがたいご挨拶がありました。
そして今回の曲は、以下の通りです。
長唄「浦島」/ 上方唄「夏は蛍」/ 地唄「鶴の声」/ 上方唄「文月」/ 長唄「都鳥」/ 長唄「あやめ浴衣」/ 小唄「奴さん」/ 地唄「淀川」/ 端唄「わがもの」/ 地唄「松竹梅」/ 地唄「高砂」/ 上方唄「十二月」/ 上方唄「雛ぶり」/ 地唄「道中双六」
(「十二月」「雛ぶり」は都合により上演されませんでした)
という感じで上方舞らしい曲目が揃っておりました。
上方舞は女性の情念を唄ったような曲が多く、振付もしっとりとやや重々しい雰囲気です。
また、お扇子も華美なものではなく、シンプルであっさりした、どちらかというと落ち着いた雰囲気のものがよく使われています。
例えば、「あやめ浴衣」では鳥の子地に小さめの色紙(四角の切り箔)が何枚か散らされ、天に金と朱が二重で施されたすっきりした扇舞子が使われておりました。(あやめの造花と手ぬぐいも場面ごとに使われていて目にも楽しい曲でした)
祝儀物である「松竹梅」でも金地等のきらびやかなものではなく、こちらも鳥の子地にやや色味を抑えた松が描かれ、煤竹のついた上品で落ち着いた雰囲気の舞扇子でした。
そして、一番最初と最後に若隼紀先生が舞われましたが、やはり素晴らしかったです!
艶があり流れるような動きと表情の表現力でハッキリと曲の内容が伝わってきたのでありました。
今回、どの演目も見応えがありとても楽しませて頂きました。
こういった会が近場で開催されるのは大変嬉しいです♪
またこういう機会には踊りの会にお邪魔させて頂きたいものです!
楽しかったしよい勉強にもなりました!
ありがとうございました!!