【体験談】母からもらった日本舞踊の舞扇子

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舞扇子(塗骨)両褄緑箔色紙
今回は、当サイトへお寄せいただいた扇子に関する体験談をご紹介します。

 

今回の体験談は、日本舞踊を始めた女性の舞扇子に関する体験談です。

 

最近、日本舞踊を始めて

私は青森県の青森市に住んでいる22歳の主婦です。

 

最近日本舞踊を始めました。以前から別の踊りを習っていて興味はあったのですが、家の近所に稽古場がなかったため習えずにいました。

 

しかし、仕事で出会った方のお母さんが先生をしているとのことで始めてみました。

 

実際に習いに行った時、私は月謝のことしか頭になく、様々揃えなければならないということを考えていませんでした。着物は先生に相談したところ貸してくださったのですが、小道具の一つである舞扇子がなく、買うのも高いので持たずに練習していました。

 

そのことを母に相談してみると、押入れの中を探しはじめ、一本の舞扇子が出てきました。

 

母も小さい頃に日本舞踊を習っていたのですが、金銭的な理由で辞めざるをえなくなり、着物はもうないようでしたが、舞扇子だけはとっておいたとのことでした。

 

母の舞扇子

深い緑色に金箔がちりばめられている至ってシンプルな扇子。相当練習していたのか、かなりボロボロになっていましたがまだ使える状態でした。

 

私が日本舞踊以外の踊りを習うようになったのは母の勧めでしたが、本当は自分と同じ日本舞踊を習わせたかったようで、私が最近習い始めたことを教えるととても喜んで、その舞扇子を是非使って欲しいと言われ譲ってくれました。

 

正直、その舞扇子が入っていた箱は私が小さい頃に少し触っただけでも怒られるくらい大切にしていたものだったのを知っていたので、その舞扇子をくれるということは母がどれだけ私に頑張って上手になって欲しいかということを物語っていました。

 

舞扇子を持って日本舞踊のお稽古へ

その舞扇子を後日稽古に持っていくと、先生も「かなり使い込まれている舞扇子ね」と褒めてくださいました。

 

母からもらったことを伝え、その時練習していた曲を教えると、私の初めて踊る曲にしてくださいました。振り付けも、流派が同じだったので同じようにしてもらいました。

 

その曲で発表会に出してもらうことになったのですが、本当は本番用の舞扇子でやらなければならないのに、私の母に見せましょうと、その舞扇子を使ってもいいと言ってくれました。

 

地域の小さな発表会なのでそれが許されたのでしょうが、先生の母への配慮にとても感動しました。

 

その発表会はまだもう少し先なのですが、母も招待してあります。母の思いがこもった大切な舞扇子を使って、私は発表会までにしっかり練習して、胸を張って母に見せたいと思います。

 

とてもボロボロの、周りから見たらあまり良くない扇子かもしれませんが、私にとってはとても大切な舞扇子です。

 

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今回の体験談は以上になります。

 

当店「山武扇舗」は舞扇子を専門としており、ネット通販でも舞扇子を多数扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。

 

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