山武紀行 ~滋賀県高島市編~

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先日、京都扇子団扇商工協同組合の一日研修旅行にて滋賀県は高島市へ行って参りました。

 

 

高島市の安曇川は言わずと知れた扇骨の産地でございます。

 

 

私は恥ずかしながら実際に高島の方へ行った事はなかったので、今回非常に良い機会を与えて頂きまして意気揚々と参加してきたのであります。

 

 

 

 

朝集合してバスに乗り込む。組合の青年部では活動しているのですが、組合本体の催しに参加するのは初めてだったので緊張の面持ちの私でした。(笑)

 

 

大型バスが満員になる程の人数が集まっておりました。同業者や職人さんやそれらのご家族等たくさん集まって非常に賑やかでしたね。

 

 

 

 

まず到着したのは「道の駅 藤樹の里あどがわ」です。

 

 

建物内のでは地元の野菜が売っていたりして、かなり大勢の人で賑わっていました。

 

 

扇子ギャラリーにはたくさん扇子が展示してありました。

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扇骨作りの作業工程や、使用する道具も。骨を削る独特の形の「包丁」です。

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こちらには地元産業振興会館が併設されてましてまして、ここで滋賀県扇子工業組合の方々に扇骨についてのお話を伺い、実際に扇骨職人さんの仕事を見学させていただきました。

 

 

中骨を包丁で削って形を整える「仲じまい」という工程を見せていただきました。

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まさに職人技の見事な仕事!見事に形が整っていきました。包丁で削っていく音が心地よかったです。

 

 

話で聞いたり映像や写真で見た事はあったのですが、やはり生で見ると余計に感心しましたね!

 

 

扇骨には竹を三枚に裂いた、この真ん中の部分を使います。

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実演の後は質疑応答タイム。

 

 

普段なかなか聞きづらいようなことや気になっていたことなど、活発に質問が飛び交いひとつひとつの質問に丁寧にお答え下さいました。

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非常に勉強になりましたね~!

 

 

後継者不足や良質な材料の確保等たくさんの問題がありますが、業界全体で協力して取り組んで少しでも解消していければよいなと思いました。

 

 

滋賀県扇子工業組合の方もおっしゃってましたが、またこういうお互い交流できる機会が増えるといいかなと思います!

 

 

 

 

次は場所を移して、旅館「白浜荘」にて京滋懇親会を兼ねたお食事会をば。

 

 

扇骨屋さんや、普段お会いすることのないような他の扇子屋さん職人さんと交流でき、非常によい時間を過ごせました。

 

 

お料理も大変おいしくてボリュームもありまして大満足!!

 

 

こちらは高島紙ご当地グルメとして有名な味付けかしわ「とんちゃん焼き」。これはウマイっ!!

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そして、またバスで移動して針江地区の「かばた」を見学に。

 

 

「かばた(川端)」とはこの針江地区独自の文化で、この辺りに豊富に湧き出るきれいな生水(しょうず、と言います)を各家庭が洗濯や炊事のような生活用水として活用する文化のことをいいます。

 

 

針江地区はとても静かな所で、本当に至る所に湧水が流れています。しかもその水のキレイなこと!

 

 

完全に湧水100%のところと、安曇川のが3割ほど流れているところがあるそう。

 

 

針江公民館をスタート地点に、ガイドさんが付いてくれてあらゆる場所を見学しました。

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(ベテランガイドさんの解説はさすがでした)

 

 

かばたはほとんど一般の家庭の敷地内にある自家湧水ですので、地元のガイドさんなしでは見学できないのです。

 

 

針江大川の梅花藻(ばいかも)。キレイな水でしか咲かないそうです。時期的にほとんど花は開花していませんでしたが。

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一般的なかばた。住人の生活に密着したものであるのがわかります。

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各かばたには大きな鯉が!この鯉達がかばたをキレイに保つ役割をしてくれるそう。

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豆腐屋さんのかばたでは豆腐が冷やされていました。おいしそう!

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水車もありました。

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この時代にこんなにキレイな水を保ち続けるのは大変そうですね本当に。

 

 

住民の皆さんの、文化を守っていくという姿勢が自然と根付いていて保たれているのだと思います。

 

 

 

 

たっぷり一時間半ほど地区をまわったあとは、「松の花」「藤樹」といった銘柄のお酒を作られている地元の酒蔵「川島酒造」さんにて酒蔵見学とお酒の試飲!

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川島酒造さんのサイトには先ほどのかばたについても詳しく書かれていますので是非ご覧になって下さいまし!

 

 

来月から製造を開始するとおっしゃってたので工場自体はまだ稼働していなくてひっそりとしていましたが、初めて見る酒蔵の様子はなかなか壮観でした。

 

 

大吟醸、にごり酒を試飲させてもらいました!辛口の美味しいお酒でした!

 

 

最後杉玉(新酒が出来た時に店の前にぶら下げるアレです)に関する豆知識のお話を社長さん自らお話して下さいました。

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これにて盛りだくさんの高島市の旅はここまで。

 

 

あとはバスに揺られて京都へ帰るのみ!帰りのバスもなんやかんや賑やかで楽しかったです!

 

 

ちなみに、お土産にはこれまた安曇川で有名な「こうどのファーム」のおいしい卵の「美宝卵」をば!

 

 

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(帰ってから卵かけごはんで食べましたがめちゃウマかったです)

 

 

 

 

非常に勉強になり、大変実り多き旅となりました!

 

 

こうやって大勢で出かけるのは楽しいですしね!

 

 

また来年も参加したいものです♪

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