今回は、当サイトへお寄せいただいた扇子に関する体験談をご紹介します。
今回の体験談は、修学旅行のお土産としてもらった扇子に関するお話です。それではどうぞ。
姉からの修学旅行のお土産
私が初めて自分用の扇子を持ったのは今から30年以上前のことになります。
3つ年上の姉が高校の修学旅行のお土産に買ってきてくれたものでした。修学旅行のお小遣いで買える範囲の扇子なので決して高価なものではありません。
鮮やかな赤地に白く小さな花が散りばめられたような柄。濃い茶色の骨組みがそのかわいらしい柄をキリッと引き締めているような感じで、一目で気に入りました。
使わない時期は箱に収めて大事にしているせいなのか、もともとの細工がしっかりしているせいなのか、今でも現役で使っています。使われている木から香るのか、とても自然ないい香りがすることも気に入っています。
なにより、私はもちろんお餞別など渡していないのに、普段決して気前がいいとは言えない姉が私のためにお土産を買ってきてくれたことがとてもうれしかったことを覚えています。
扇子は私のお目付け役
今考えてみると、姉が私に買ってきてくれたのは、中学生のころ下敷きを団扇かわりに使っていたのを「みっともないからやめなさい」とよく言っていたこともあるのかもしれません。
恥ずかしい話ですが、私は暑がりのせいもあり汗ばんでくると手のひらを使って、つい扇子のようにパタパタとあおいでしまう悪いクセがありました。48歳の主婦になってもこのクセはときどき出そうになるのですが、見苦しいものですね。夏は姉からもらったこの扇子を忘れずに持ち歩くようにしています。
おっちょこちょいな私にとって、この扇子を持っていると、姉というお目付け役がいるようで、品のいい落ち着いた女性でいられるような気がしています。扇子は夏の大事なアイテムだと思っています。
扇子は最高の贈り物
扇子は開いた形が末広がりで縁起の良いものですね。相手の方の好みさえわかれば、最高の贈り物です。いくつか持っていたほうが服装や場面に合わせて持ち歩くことができ、おしゃれに違いありません。
娘がいたら、私もかわいい扇子をプレゼントしたいと思うのですが、残念ながら娘はいません。昔の私のように下敷きで夏ばかりではなく、冬もあおいでいるような育ち盛りの息子がいるだけです。
年配の男性が懐から扇子を取り出す姿もとても涼しげで素敵なものです。息子もあんな男性になってくれたらいいなあと思うのですが、今はそんな姿は想像できません。
でもこの夏は息子に扇子を持たせて、「扇子男子」になってもらおうかと思っています。いつか、息子が結婚したら、お嫁さんと色違い、大きさ違いのペア扇子をプレゼントしたいと思っています。
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今回の体験談は以上になります。30年も前の扇子を大切に使われていて素晴らしいですね。息子さんにもぜひ扇子の良さを伝えて行っていただければと思います。
ちなみに、体験談に出てきたような夏に使う扇子は「夏扇子」という種類で、当店「山武扇舗」でも扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。夏扇子という名前ですが、暖房の効きすぎたお店などで冬にも便利に使えます。
また、当サイトでは扇子に関する体験談を募集しています。当店でお買い上げいただいた扇子以外の体験談でも大歓迎ですので、扇子に関する思い出などがある方は、ぜひ当サイトのお問い合わせフォームからお送りください。